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のれんに関連した知識 のれんの選び方

印染めの暖簾で宿泊客を迎える

旅館の入り口に掲げられる暖簾には、屋号や屋号紋が入っています。
それを目にした宿泊客は、その印象でこれからお世話になる旅館がどういうところかを想像します。

なので、暖簾にどんな屋号や屋号紋が入っているのかを確認できなければ、イメージはとても悪くなります。

そういった理由から暖簾では、文字や図がくっきりと染められる印染めが使われる事が多いです。

印染めは布に職人が染料を染み込ませていく技法ですが、ただの染め方と違うのは裏から見たときのことも考えていることです。

表だけでなく裏からも染めているので、両面で何が描かれているのかを判別できるようになっています。

両面にのれんを染める

古くは合戦のときに武将が掲げる幟にも使われてきたもので、その伝統が今でも残っているのは貴重なことです。

手間がとてもかかる染め方ですが、機械で染めるのとは違い独特の味わいを出せます。
観光地ではビジネスホテルや高級ホテルが多く立ち並んでいますから、そういうところと差別化を図りたいならば伝統の暖簾を掲げるというのは良い戦略です。

宿泊客は、古き良きものに興味を持つ人が多いですから、その気持ちを上手く捕まえればリピーターになってもらえるでしょう。

風格は入り口で演出できる

老舗の宿と呼ばれるようになるには、文字通り何十年、何百年もの歴史を持つことが必要です。

しかし、歴史が浅くとも、それらしい風格だけは演出できます。
どうすればいいのかというと、ポイントになるのがエントランスデザインです。

なぜなら入り口の第一印象が、ブランディング戦略を左右すると言っても過言ではないからです。
具体的にどうするのかというと、伝統的な染め方で屋号や屋号紋が入れた暖簾を掲げておけば、それで宿泊客は老舗に泊まったかのような気分になれます。

宿とのれんの相性

もちろん、その印象だけでリピーターになるのかというと、そこまで甘い世界ではありません。
宿泊客のイメージに負けないだけの最高のサービスを提供することが大事です。

その点を理解した上での演出ならば、ブランディング戦略は見事に成功します。

素晴らしいエントランスデザインができて、経営が軌道にのれば5年後、10年後も営業を続けられます。

そうなれば、見せかけだけでなく実際に歴史をもった宿です。
月日が経てば暖簾も汚れや色落ちがでてくるでしょうが、それが逆に味わいになります。

さすがに劣化が激しいというのであれば、暖簾をつくった職人にメンテナンスをしてもらうと良いでしょう。

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のれんに関連した知識 のれんの使い道

のれん製造業者の間で新しい活用法が模索されている

日本伝統の宣伝方法として、現在でも用いられているのが店先や周辺に許可を取って飾るのれんです。のれんは戦国時代において戦国武将の功績をとった証明として使われてきましたが、戦国時代が終わり平和な時代が訪れると現在のようにお店の宣伝目的に加えて軒先に飾ることで店内の客が安心して買い物ができる環境づくりに役立ったのです。

しかしそんな日本伝統工芸の一つのれんですが、時代が進むにつれて他の伝統工芸と同様に需要が少しずつ減っています。これまでのお店に飾る理由として、目隠しを作ることによって店内に入った顧客に対して安心して買い物をしてもらうためだったのです。

店舗にのれんを利用する

ただ時代が進むにつれて趣向が変わってしまい、若い世代は開放的な空間を望むようになるため目隠しは逆効果になっています。

さらに宣伝目的として飾る方法も現在では外出先でも使える無線通信ができるようになり、ネット通信を使った道案内ソフトが手軽に使えるようになっているのでお店の位置を知らせる必要もなくなっているのです。

これらの点からのれんの需要が減っており、このまま手を打たないと伝統文化が廃れる可能性があります。そこで製造業者は未来に事業を継承するために、のれんの新しい可能性を模索しているのです。

新しい活用法の一つが医療現場

のれん製造業者が考えた新しい可能性が、専門職の一つ医療現場でパーテーションで使ってもらうということです。パーテーションというのはリフォーム業界で使われている言葉であり、その意味というのは英語で間仕切りやついたてとなります。

のれんの内部を見えなくするという部分に着目をして、医療用現場専用に改良したのれんを普及することを考案したのです。

どのように使われているのかというと、まずのれんで使われる素材は綿素材になります。この綿素材の良さというのは、細い糸になるため何層にも折りたためることです。

何層にも折りたためることで目が細かくなることから、光を通しづらく透けない性質があります。その透けないという性質を利用して、入院部屋や治療部屋の仕切りに使うのです。

のれんを仕切りに使う

入院患者がいる部屋は寝泊まりをするのですが、当然ながら患者がテレビを見ているときや夜間での治療の際に明かりをつけることになるので就寝の邪魔になります。

そこで入院患者の仕切りに使うことで、光を通さないのでプライバシーが守れるだけでなく、光の影響を受けずに過ごすことができるのです。

そして病棟の中には、侵入をしてほしくないポイントがあります。そこで入ってほしくないポイントに飾ることで、誤って侵入する可能性を防ぐことができるのです。

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のれんに関連した知識 のれんの選び方 生地や染めの種類

のれんの役割や使い方について

商店の店先にはのれんがかかっていることが多いです。上部には筒状の部分があり、そこに竹などを通して軒に引っかけて使用します。また風でめくれないように、下には石などの重しをひもや縄などで止めていることもあります。

店では開店と同時に吊り下げ、閉店になると店の中にしまうので店先にのれんがかかっているときは営業中ということです。営業中であることを知らせると同時に、日よけや目隠しの役目もあります。

のれんの様々な役割

毎日使うものなので色あせしないようなような紺や茶色などの濃い色を下地にして、屋号や商品名などを白く書いている場合が多いです。大きな商店で、従業員が独り立ちして同じような店を構える場合は「暖簾分け」という言葉も使われます。

商店でばかり使われるものではなく、一般の家庭でも部屋と部屋の間仕切りや目隠しなどに使われます。家庭の場合は家の中に吊り下げるので、石の重りを使う必要はありません。

それに四六時中かけておいても色あせや布の劣化の心配もあまりないので、レース生地などが使われている場合も良くあります。サイズやデザインも使う人の好みに合わせて購入したり、自分で作ったりして吊るしておくことができます。

kyonoren.comのれん製作メーカー京都のれん株式会社

京都のれん株式会社では、オリジナルなのれんを製作することができます。昔からの製法を生かし天然素材を使って手で染めていくので生成りや染めに微妙な味が出て、風合いを楽しみたい方にお勧めです。

注文後は2週間から1か月で完成し、発色が豊かに仕上がります。

京都のれん株式会社が提供する手引書を無償で配布しているので、製作を希望する方はまずカタログ冊子を取り寄せることが勧められます。手引書は特徴が異なるのでポリエステル素材と天然素材とに分けて作られていて、特に取扱期間は決めておらず配布するカタログが終了するまで取り扱っています。既製品のれんの通販https://kyotonoren.shop-pro.jp/

のれんのカタログを取り寄せる

2020年10月に新しくなったカタログでは、天然素材のほうでは帆布が加わり定番以外では好きな色が選択できるようになったり、ポリエステルのほうでは防炎エステルスラブが追加されるなどの変更があります。

注文の際、デザインをソフトで作成して京都のれん株式会社に送付すれば価格を下げて提供することが可能です。またそうすることで希望に合ったものが出来上がります。

ソフトを使っての作成にはいくつかのお願いもありますが、できるだけ低価格で作りたいという方や自分のオリジナルデザインで作りたいという方にお勧めの方法です。

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のれんに関連した知識 のれんの選び方 生地や染めの種類

ポリエステル生地ののれん

商店や居酒屋、小料理屋などの飲食業を営む場所や公衆浴場の入り口に掛けられて、屋号やイラストなどが入ったのれんはその店のシンボルとも言えるものです。

これは日本独自の習慣で、のれんを店先にかけるのは江戸時代ごろから流行して現在に至っています。

日本情緒が感じられるということでのれんに興味を持ち、お土産に買って帰る外国人もいるほどです。
この歴史があるのれんは以前は綿の素材で作った物が主流でしたが、素材が綿で暖簾を作ると豊富なバリエーションが出しにくく、また単調になものになりがちです。

そこで最近はポリエステル生地を使った暖簾を作ることが増えてきました。
イベントなど短期間使う暖簾や屋台の上に掲げるものなら比較的低コストで作れるポリエステルのものがお勧めです。

のれんにお勧めの生地

これなら写真プリントやグラデーションなど幅広いオリジナルデザインのものが可能になります。

また、ポリエステルのものなら染め暖簾と違って、その制作に要する日数が少なくて済むから短い納期で顧客に提供できるのもメリットです。

ポリエステルの暖簾のデメリットは綿に比べて耐久性に乏しいことですが、短期間使用するものならまったく問題はありません。

綿風ポリエステルのれん

顧客によってはカラフルでオリジナルに富んでいる暖簾を店先にかけたい、フルカラープリントを希望しているが、化学繊維であっても綿の風合いの暖簾が欲しいと言う場合もあります。

そんな顧客のリクエストに応じられるのが綿風ポリエステル暖簾です。
これだと綿と同じように質感がいいし、デザインも豊富なバリエーションが出せるし、布の厚さが多少厚めでも、多彩なプリントに困ることはありません。

その上色持ちも大変良く、コスパも良くて納品期間も比較的短いメリットがありますから、綿風ポリエステル暖簾を考えてみては如何でしょうか。

綿風ポリエステルのれん

これを使用する用途としては日よけに最も適しています。

他にイベント、店舗、風呂場、台所などと幅広い場所で使える特徴があります。
ポリエステルのようにごわごわした感じがない綿に近い感触なので、現在はこの綿風の暖簾を買い求める人がだんだん多くなっています。

時代の変遷と共に多くのものが変化していきますが、この昔ながらの暖簾も、かつては綿が主流だったものも今では化学繊維の製品が多くなっています。

一度試してみては如何でしょうか。
きっと満足できる暖簾が出来上がるでしょう。

あなたなりのオリジナルティを暖簾で演出しましょう。

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のれんに関連した知識 のれんの歴史

のれんの歴史について

元々は白無地であるのれんに何らかのメッセージを入れるようになったのは鎌倉時代のことで、その後の室町時代にはたくさんの商家が独自の意匠を入れて、店の屋号や業種を人々にアピールするようになりました。

しかし、それは文字ではなく動物や植物或いは天文や地理記号といったものでした。
記号を使った理由は当時はまだ文盲が多かったからです。

江戸時代に入り庶民の識字率が高くなると、文字が入った暖簾が広く使用されるようになりました。
特に寛永・延宝時代(1624~1681)には屋号、業種、商品名を染め抜いた白抜きのデザインが多く、これは商売人にとって大切な広告媒体となり普及していきました。

のれんの色の使い分け

この時に素材にも変化が見られ染色が難しい麻から染色がしやすい木綿に変わっていき、いろいろなカラーを使用するまでに至り、のれんもバラエティに富んだものになりました。

江戸時代には店先に飾るだけでなく、目隠しや間仕切りとして寝室や納戸などの入り口にも用いられました。

たかが一枚の布なのに、今では店の入り口になくてはならないものになっています。

歴史的に見ると昔は寒さを防ぐだけに使われたものから、その後は商売用の屋号として人々にアピールするというものに変化していきました。

暖簾のカラーの意味について

現代では染料や生地、染色技術、設備などはのれんを作る上では進歩が顕著ですが、昔は技術があまり発達していなかったので、染めるのが簡単な麻布の藍染めがほとんどでした。

その後は染めやすい綿の生地が普及すると様々なカラーのものが出てきました。

綿生地と色

歴史的にみるとのれんのカラーにも意味があり、堅実な商法がモットーである商家は藍染での藍や紺のカラーを多く使いました。
藍の香りは虫が嫌うので虫が寄り付かなくなる利点があり、これを利用して酒造業や呉服商が好んで藍を使いました。

白は砂糖のイメージから菓子商や食べ物関係の商人が使ったと同時に薬関係の商人も使いました。これは砂糖が以前は薬として使ったからだと言われています。

少し黄みが入った茶のカラーは特に煙草商に使用されました。
柿のカラーのものは遊女屋の店先にかけられるようになり、その後は大きな料亭でも同じカラーのものが使われました。

紫は本来高貴な人だけが用いるのですが、金融機関から借金した人は返済が完了するまで紫の暖簾をかけておかなければならないといったエピソードもあります。

このように、どんなカラーを使うかで意味が違ってくるとは興味深いものです。今後も日本古来の伝統を大事にしていきたいものです。

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のれんに関連した知識 のれんの選び方 生地や染めの種類

生地にこだわれば手触りも魅力なものに

のれんに使う生地には、綿・化繊・麻などの種類が用意されています。

綿には、生地の表面が鮫肌のように見えるシャークスキンや
基本的な平織りで織られる天竺木綿、厚手の生地の葛城や
薄手ではあるけれどもシルケット加工により生み出される光沢が魅力の
ブロードなど、他にも色々な種類があります。

生地の違い

暖簾に使う麻は、植物の表皮の内側や葉・茎から採取される
繊維の総称で、亜麻から作られるリネンが一般的な麻生地です。

生地にはそれぞれ手触りや風合いがあり、それをそのままの形で
のれんに生かすことができます。

ただ、お店の中などで使うときには、店名やロゴマーク、ワンポイントに
イラストなどの印刷を行うのが一般的です。

お店の業種などでは大きな文字を入れたり、店先に取り付けるのれんには
入るときと出るときでは異なるメッセージ(入るときはいらっしゃいませ、
帰るときは毎度ありがとうございますなど)を入れるのも
良いのではないでしょうか。

印刷の手法には、生成りテクスチャを表現できるインクジェットや
データ化したデザインを写真製版で版を作って印刷する
シルクスクリーン印刷のいずれかの方法で行うことができます。

なお、印刷だけでなく生成りテクスチャを求める場合は、
麻などの素材を使うことで手触りも魅力なのれんを作ることは
できますので、生地にこだわる方法もおすすめです。

のれんへの印刷はデータが必要です

のれんへの印刷は、シルクスクリーンとインクジェットの
2通りのやり方が一般的です。

インクジェット印刷は裏側に透けませんが、反転した図案を
両面に施せば裏側に透けているのと同じ、生成りテクスチャを
表現することも可能です。

のれんの裏側

逆に、裏側に透けない特性を生かし異なる文字やロゴマークを
両面に入れることもできるメリットもあります。

通販サイトを利用してのれんを作ることができるお店が
多数ありますが、デザインをパソコンで製作して、
そのデータを使うのが一般的なやり方です。

データを作るときにはイラストレーターと呼ぶ
アプリケーションソフトウェアを使うことになりますが、
通販店の中にはエクセルを使ってデータ添付を
可能にしているところも少なくありません。

イラストレーターは、高価なソフトウェアでもあり
限られた業種の中で使う専門性が高いアプリケーションです。

のれんを作るだけで導入はできない、このように考える人は
多いかと思われますが、制作会社を見つけてデザインを依頼する、
イラストレーターのデータを納品して貰い通販サイトを通じて
データ入稿といったやり方もありますし、通販店がデザインから
受けているところもあるので探してみると良いでしょう。

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のれんの選び方 生地や染めの種類

のれんの見た目を変える条件|十番天竺などの生地選び・無地などのデザイン選び・印刷や染め方選び

のれんの印刷と染めの種類

のれんなど布製品の製作ではこれまでは本染めが一般的で、
職人がのれんの生地へ1色ずつシルクスクリーン版で印刷する
感じで行います。

それから半日ほど乾燥させてから蒸して、化学反応させて染料を
固着します。

それからのりや余分な染料を洗い落とすため水洗いをして、
最後に乾燥してからミシンで縫製して完成です。

このやり方だと大変時間がかかり一つずつの製品に違いが出てきます。

染め方

そのため近年は、デジタル染色が主流で、インクジェットプリンターで
転写紙に柄を染料で印刷してから、その転写紙とのれんの生地布を合わ
せて200度以上の大型の転写機にかけます。

それで気化した染料が線維の分子構造へ入りこんで生地を染色します。

本当に染めているので布自体の風合いを残しながら柔らかい仕上がり
になり、耐候性や耐水性もあります。

この方法だと転写紙へインクジェットプリンターを使うので、
デザインにも制約がなくて写真入りなど色々なデザインで
のれんの制作が可能です。

しかも色数に関係なく値段も同じで、複雑な柄や色が増えると
難しいこともありませんし、柄が難しくなるほど価格が高く
なることもないです。

また、大体は1週間あれば出来上がるので、急いでいる時にも
すぐに手元へ届きます。

無地ののれんや十番天竺の特徴

一般的なのれんといえば無地のものへ文字やデザインなどを
施しますが、この生地にもいくつかの種類があります。

その一つが十番天竺で、薄地の柔らかい素材で天竺は法被で
よく使い十番は糸の厚さの単位です。

素材は柔らかいですが十番の糸でしっかりと織られているので
丈夫で、のれんでも重すぎずしっかりした印象を与えられます。

天竺素材の名前の由来はインドで、インドは古くは天竺と
呼ばれていてそこから輸入してきた生地だからが由来で、
それが現在でも使われてます。

この布の魅力は多数ありますが多くの衣類に応用できることで、
のれん以外にもセーターやTシャツ、寝具のシーツでも利用される
ことが多くて軽量素材で通気性にも優れてます。

国内で販売しているシャツ類だとポリエステルと綿で編まれた
天竺素材があり、汗を吸収出来て肌ざわりも良くて洗っても
比較的短時間で乾きやすいです。

編み方の手法で通常だと横に伸びる性質があり、上下左右に
動くなど激しい運動には向いてません。

スポーツ系よりもお洒落系のファッションアイテムとして
レベルの高い素材です。

独特の重量感がある仕上がりになり、丈夫な糸で織り込まれて
いるのでどこか荒い感じがしながらも優しい厚みがあります。

綿なので日よけ幕や湯のれんなど耐久性が必要なときにも最適です。

湯のれん

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のれんに関連した知識 のれんの形が持つ意味とは

半暖簾の役割とは|短さは「入りやすさ」を演出!

「半暖簾」という言葉が登場して久しいですが、
様々な飲食店でこの半暖簾を使用するお店が増えてきました。

半暖簾というのは、通常ののれんのサイズの半分程度です。
一般的なのれんのサイズが平均して113cmなのに対して、
半暖簾はその半分の56cmほどしか無い短いサイズとなっています。

半のれんのサイズ

半暖簾を店の入口に掲げると、平均的な日本人男性の顔の部分に
当たるということから、暖簾をくぐるという言葉が生まれたと
いわれています。

通常、飲食店等の店をかまえる場合には、オリジナルの暖簾を制作します。

そのようなとき、通常よりも半分の長さの半暖簾を選ぶ店が増えました。
その理由として、通常サイズの暖簾では、お客さんが入店しても
中の様子をうかがうことができませんが、半暖簾であれば
来客があると店内の様子が見えるようになります。

それを見た人がその店に引き寄せられるように入店するため、
その入りやすさからオリジナルの半暖簾を製作を依頼する飲食店が
増えたことで、この短いタイプのものが普及するに至ったと
いわれているのです。

かつては日除け目的で長いものが使われていましたが、
現在では多くの飲食店で短いタイプを好んで使用するように
変化したのです。

半暖簾が活躍している場面

半暖簾が使用されている場面というのは、飲食店などに多いです。
また、和菓子屋や路面店など商品を通行人に対して見せることで
アピールし、集客につなげることが出来るというメリットから
通常の長さのものよりも短いタイプの半暖簾が、飲食店では
好まれて使用されています。

例を挙げると、ラーメン店や寿司屋や蕎麦屋、そしておだんご屋と
いったところで大いに活躍しているのがこの短いタイプの暖簾です。

なぜこのような半暖簾が選ばれているかと言えば、店内の様子を
通行人にチラ見せするためであるといわれています。

ちょっと敷居が高そうな店や新しい店、人が入っているのか
よくわからないような店の場合、どうしても入りにくさを
感じてしまいます。

そこに一人の客が現れて、入り口を開けることで、中の様子を
通行人が見ることが出来るようになるのです。

中の様子

そこで人がたくさん入っていたり、賑わっている様子が
チラリとみえるだけでも、その店に入ってみようかという
気にさせてくれるのです。

最近では、こうした理由から、飲食店ではオリジナルの半暖簾の
製作を依頼するケースが増えており、飲食店では通常サイズの
ものよりも、半分のサイズである半暖簾の需要が高まっているのです。

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のれんに関連した知識 のれんの形が持つ意味とは のれんの歴史

1100年代から存在していた「長暖簾」とは?

1100年代の平安末期の絵巻に、庶民の家々に描かれている
長暖簾ですが、絵巻に描かれる以前から使われていたと
考えられています。

のれんの役割には多くのものがあったのではと想像されるのですが、
直射日光から品物が傷むのを防ぐことが目的だったことが
最初にありました。

傷みを防ぐ

また、そのほかには冷たい風を防いだり、質店のお客様を
外から見えにくくすることや、呉服店の店に入ったお客様が
品定めをゆっくりできるように、との配慮がされたとの
心理的な面の目隠しということもあります。

京都が発祥の地と言われたいるのれんですが、日差しをよける・
風をよける・塵をよける・人目をよけるなどが目的で、
農村・漁村・山村など開放されている部分に利用されていたのです。

現在の長暖簾は、丈の長さは160㎝程に作られていて
店舗の出入り口などに設置されており、店舗内を上手く
隠すようにしながら、お店の格・品・風情を持たせることが
できるものとなっています。

長暖簾に美しい色合いを使いプリントをしたり、屋号などを
迫力ある文字を印刷することで、多くの人に店の商品の
販売促進のためのツールとなっている場合もあるのです。

店の出入り口に簡単に設置することができるので
利便性が高いものとなっています。

長暖簾の役割は目隠し!

長暖簾は、直射日光などの日差しから商品を守るための
日よけにもなっています。

目隠しとしての役割も果たし、店舗内をお客様スペースと
従業員スペースを区別するときに、ドアなどではなく
開放感もありながら、人目もある程度遮ることができる
インテリアに合わせながら使っているところも増えてきています。

のれんがあることで、別のスペースになるということが
自然とわかることもあり、店舗からお手洗いへの通路や
お風呂場で男女の間仕切りとしても利用されているのです。

のれん発祥の地の京都では、家紋や屋号を入れたものを
玄関先に設置されています。

観光旅館にのれんが掛けられているのが多いのも京都です。
人目を配慮して使われることが多いのですが、現在では
お部屋のインテリアとしてもいろいろな使い道があるのです。

部屋のインテリア

以前は技術的なものも低く、生地や染料なども限られていたために
麻布や藍染がほとんどでした。しかし今日では、染料や生地・
染色技術・設備などが格段に進歩しています。

昔は、暖簾に使う色使いもある程度業種により約束事があったのです。
商家は手堅さを重んじて紺色や藍色、お菓子屋や薬屋は砂糖や薬のイメージから白色などとなっていました。

また、紫は高貴な人だけに許されていて
庶民にとっては禁色となっていたのです。

こういった歴史を知った上で、のれんの製作にあたってみると
また違った視点があるかもしれませんね。

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のれんに関連した知識 のれんの歴史

別名「結界の美」!暖簾の歴史に迫る

のれん(暖簾)といえば、私たちの生活に密着した
お馴染みのものとなっていますが、その歴史は古く
人との関わりはかなり長いものとなっています。

発祥については様々な意見がありますが、現在は
京都が発祥であるという考え方が一般的です。

古い歴史の書物に登場するものとしては、平安時代に書かれた
絵巻物のひとつである「信貴山縁起絵巻」があげられます。

信貴山縁起絵巻は日本の4大絵巻のひとつとされるものであり、
平安時代の庶民の生活が描かれていることが大きな特徴です。

その中では風雨を避けるためや部屋を仕切るためなどに、
のれんを利用する様子が描かれています。

現在は飲食店の入り口などに設置されるものというイメージが
強いのですが、元々は簾(すだれ)のようなものでした。

当初は夏の暑さをしのぐための日除けのようなものだったのですが、
さらに冬にも暖かく対応できるように分厚い生地で
作られるようになり、これが「暖簾」となったのです。

のれんの始まり

ちなみに、のれんには2つの世界を区切るものという考え方があり、
結界の美という言葉もあります。

のれんの美しさは日本古来の伝統的な技術が活かされたものであり、
歴史のある古い町である京都にはピッタリだといえるでしょう。

暖簾が果たしてきた役割

かつてののれん(暖簾)はお祭りで使用される、帳(とばり)や
幕のようなものだったと考えてください。

日本古来の歴史書である日本書紀には
青和幣(あおにぎて)という記述があります。

これは神事の際に使用する麻から作った布のことであり、
榊の枝に掛けて神前にささげるものだったのです。

鎌倉時代から室町時代に入ると、染め抜きの加工が可能になった
ことにより、商売のための道具として活用されるようになりました。

いわゆる看板や広告の一種であり、屋号を染め抜くことで
店舗のディスプレイとして活用されるようになったのです。

ちなみに当時は字が読めない人が多かったため、家紋や絵記号などが
数多く描かれました。

江戸時代になると識字率が向上して、文字が描かれることが
一般的になり、これが現在使われているものへとつながっています。

店舗の存在や営業を示す目印のために使われるのはもちろんですが、
日除けや風よけなど実用性も高いことが人気を集める理由と
なっているようです。

実用性が高い

さらに、装飾品やお土産品としてもポピュラーであり、
実際に観光地を訪れると様々な名所を染め抜いた商品などが
販売されています。

近年ではDIYのブームに伴って、部屋のインテリアや
実用品に活用する人なども多いようです。